分裂病は、奇妙な考えや得体の知れない気分、あるいはふつうでない行動をおこすことのある病気です。子どもがこの病気になることは少なく、早い時期に診断することは容易ではありません。
子どもや青年がこの病気になったときの行動の様子は、成人の分裂病とは異なります。児童青年期精神科医は、分裂病の子どもにみられる次のような早期の危険な兆候を観察します：
分裂病の子どもの様子は、時とともに少しずつ変わることがあります。たとえば、周囲の人たちと楽しくつきあうことができていた子どもが、引っ込み思案になり引きこもるようになって、あたかも自分だけの世界に閉じこもっているように見えるようになることもあります。時には、奇妙な恐れや観念について話すようになることもあります。両親につきまとうようになったり、理解できないことをいったりするようになることもあります。学校の先生が、このような初期の問題に気づくこともあります。
分裂病は、重い精神の病です。早期に診断して治療することが大切です。早期に診断を受け、治療を受けることが重要です。上に挙げたような問題や症状を持つ子どもは、詳細な診察を受ける必要があります。この年代で起こる分裂病では、病気の治療が重要であることは当然ですが、同時に子どもの精神面での発達をどのように保証するかということも重要になります。そのためには、学校の教師やソーシャルワーカー、あるいは子ども家庭センターなどの提供しているサービスを利用するようにして、できるだけ子どもが社会性を発達させるように援助する事が必要になってきます。薬物は、いろいろな症状を軽減するために有用です。
日本では、分裂病という病気に対して未だに偏見が少なくありません。わが子が分裂病かもしれないと考えることは、非常に辛いことだと思いますが、分裂病の状態にある子どもの苦痛は想像以上ですし、病気自体が子どもの精神の発達を大きく阻害してしまうことも考えて、児童青年精神科医の診察を受けるようにして下さい。
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このページはthe American Academy of Child and Adolescent Psychiatry（アメリカ児童青年期精神医学会）が、一般向けに提供している情報の抄訳です。一部日本の事情にあわせて変えているところがあります。