覚せい剤取締法

第一章 総則
第二章 指定及び届出
第三章 禁止及び制限
第四章 取扱
第五章 業務に関する記録及び報告
第5章の二 覚せい剤原料に関する指定及び届出、制限及び禁止並びに取扱
第六章 監督
第七章 雑則
第八章 罰則
別表





第六章 監督

(報告の徴収)
第三十一条

 厚生労働大臣又は都道府県知事は、覚せい剤又は覚せい剤原料の取締り上必要があるときは、覚せい剤製造業者、覚せい剤施用機関の開設者若しくは管理者若しくは覚せい剤研究者又は第三十条の七(所持の禁止)第一号から第七号までに規定する者(病院又は診療所にあつてはその管理者を、飼育動物診療施設にあつてはその獣医師管理者を含む。)その他の関係者について必要な報告を徴することができる。

(立入検査、収去及び質問)
第三十二条

 厚生労働大臣又は都道府県知事は、覚せい剤の取締り上必要があるときは、当該職員をして覚せい剤製造業者の製造所若しくは覚せい剤保管営業所、覚せい剤施用機関である病院若しくは診療所、覚せい剤研究者の研究所その他覚せい剤に関係ある場所に立ち入らせ、帳簿その他の物件を検査させ、覚せい剤若しくは覚せい剤であることの疑いのある物を試験のため必要な最小分量に限り収去し、又は覚せい剤製造業者、覚せい剤施用機関の開設者若しくは管理者、覚せい剤施用機関において診療に従事する医師、覚せい剤研究者その他の関係者について質問をさせることができる。


 厚生労働大臣又は都道府県知事は、覚せい剤原料の取締上必要があるときは、当該職員をして第三十条の十二(保管)各号に規定する者の当該各号に規定する場所(往診医師等及び往診のみによつて飼育動物の診療業務を自ら行う獣医師の住所を除く。)に立ち入らせ、帳簿その他の物件を検査させ、覚せい剤原料若しくは覚せい剤原料であることの疑いのある物を試験のため必要な最小分量に限り収去し、又は第三十条の七(所持の禁止)第一号から第七号までに規定する者その他の関係者について質問をさせることができる。


 前二項の規定は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

(覚せい剤監視員)
第三十三条

 第二十二条の二(廃棄)、第二十四条第三項(指定失効の際に所有していた覚せい剤の処分)、第三十条の十三(廃棄)、第三十条の十五第三項(指定失効等の際に所有していた覚せい剤原料の処分)並びに前条第一項及び第二項に規定する当該職員の職権は、次の各号に掲げる者が行なう。
  1. 麻薬取締官又は薬事監視員のうちから厚生労働大臣があらかじめ指定する者
  2. 麻薬取締員又は薬事監視員のうちから都道府県知事があらかじめ指定する者


 前項第一号又は第二号の規定により指定された者は、覚せい剤監視員と称する。


 覚せい剤監視員は、第二十二条の二若しくは第二十四条第三項の規定による覚せい剤の処分若しくは第三十条の十三若しくは第三十条の十五第三項の規定による覚せい剤原料の処分に立ち会う場合又は前条第一項若しくは第二項の規定により立ち入り、検査し、収去し、若しくは質問する場合には、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを呈示しなければならない。

(都道府県知事の意見具申)
第三十四条

 都道府県知事は、覚せい剤製造業者又は覚せい剤原料輸入業者、覚せい剤原料輸出業者若しくは覚せい剤原料製造業者について第八条第一項又は第三十条の三第一項(指定の取消及び業務等の停止)に規定する処分を必要と認めるときは、その旨を厚生労働大臣に具申しなければならない。